真空バルブ

動作と機能

特徴

動作スピードが速い

シャットダウンの方法は、溶湯の衝突衝撃をピストン部で受け、レバーを介してこの原理を利用しているため、バルブ部のシャットダウンストロークに対してピストンのストロークを短く出来、シャットダウンの高速化を実現しています。NVV、SVV共に溶湯のシャットダウンの原理は同じです。

メンテナンス性が良い

金型を分解する事無しに取付・取外しが可能で、メカニカル機構は固定側に集約していますのでメンテナンス性が良好です。また、主要消耗品である、ピストン部・バルブ部はプッシュセット化しており、消耗時の交換が容易です。

真空吸引・溶湯シャットダウン機構(真空バルブ機構)

金型内のガスを真空吸引にて強制的に排気し、溶湯がバルブ内に達すると自動的に排気を完了する機構です。

真空バルブ機構、動作概要の説明

1 金型が閉じると同時に固定ピンが押し込まれバルブ・ピストン・レバーの固定が解除され動作準備が完了します。
2 溶湯侵入口に接続された金型ランナー部より、真空吸引にて金型内のガスを強制排気します。溶湯がピストンに衝突すると、ピストンが押し込まれレバーを介してバルブが閉じます。
注 意
真空バルブ機構は、高速増圧時のピストンへの衝撃で動作します。捨て打ち等の低速・高速(増圧無)時には、動作しませんので、必ずバルブ保護機能を使用して下さい。
3 金型が開くと、スプリングの力によって、バルブ・ピストン・レバーが原点復帰します。この時に、スプレー動作と連動してバルブブローによる経路洗浄を実施します。

バルブ保護機能(バルブ保護エアー)

捨て打ち等の低速・高速(増圧無)時に使用する機能です。
ダイカストマシンのモードで低速及び高速(増圧無)の時に常時エアーを供給して下さい。
真空装置DIEVSシリーズでは、ダイカストマシンより信号を出力して頂く事により、自動制御ができます。

動作概要

真空装置のバルブ保護エアー接続口より右図のバルブ保護エアー供給パイプに接続して下さい。
供給されたエアーはシリンダーを押し上げバルブ機構を閉じます。
供給エアーの圧力は0.45 MPa程度として下さい。

動作安定エアー(対応機種のみ)

真空バルブを安定的にご使用頂くには、スプレー時、バルブ及びピストンに離型剤とエアーによる冷却が有効です。
本機能は離型剤とエアーがより確実に塗布できるようにします。
下図のエアー供給口よりバルブブローと同じタイミングでエアーを供給します。